「何もしない」という、贅沢なメンテナンス。
いつもは忙しなく過ぎていく毎日。
両親の介護が始まってから6年が経ちました。
毎月こうして数日間だけ、日常から離れ、自分自身を整える時間を持つことが、今の私の大切なルーティンです。
誰かのために、明日のためにと、つい体が先走ってしまう私にとって、
この「何もしない」という時間は、最も難しく、そして最も必要なことかもしれません。
いつもホテル側のご厚意で、同じお部屋を用意してくださいます。
その窓辺に立ち、山手の方に目を向けると、両親が暮らす場所が見えます。
ここから彼らを見守りつつ、静寂に包まれていると、張り詰めていた心が、ふう、と緩んでいくのを感じます。
私がECサイトでご紹介している、バッグやシルクのスカーフ、カシミヤ、マイセン地方の食器など。
それらもまた、同じように「人生を丁寧に味わうためのもの」だと思っています。
毎日を懸命に生きる中で、自分自身の尊厳を守ること。
それは決して贅沢なことではなく、
自分という人間を大切に扱うための、ささやかな、でも確かな決意です。
ホテルでのこの静かな時間は、
また明日から、私自身が「本物」を皆さんにお届けするためのエネルギーを蓄える、
大切なメンテナンスの時間。
ここでの静けさが、いつか誰かの日常にも、心地よい余白として届きますように。


